アイドルマスター アニメ劇場版感想など

1/25(土)の0:00を皮切りに、俺のTwitterが賑やかになり過ぎ!
そりゃ、アイマス絡みのフォロワーが固まっているのだから当然と言えば当然なのですが。


TV版アニメの方で、ストーリーその他、構成面でも安心出来るスタッフによる劇場版ってことで、急いで観るよりも、平日仕事帰りに行こうかなと思っていたのですが、ここまで一気に話題になってしまうと、流石に急がないとヤバいと思い、日曜初回の上映で観てきました。



(以下ネタばれ)















■ アニメの出来はどうだったん?
 アイマスというコンテンツは、突飛なストーリーよりも、アイドル達の今までの世界設定、キャラクタ設定に沿った、"普通の"ストーリーが喜ばれます。
(というか、公式が出すものは、それに縛られ過ぎている感すらあります。)
これはP達が望んでいる事とはいえ、新たなストーリーを作るには、大きすぎる枷ではあるのです。
今回の劇場版もまた、その大きな枷を外すことはありませんでした。そして、それが正しかった事を証明する為にも、P達はこの映画を盛り上げなくてはならないという、ちょっとした自縄自縛を産んでいるような気もします。
 しかし、その縛りがありながら、121分という劇場アニメとしては長めのストーリーを、十分に魅せているアニメだったと思います。
入りで使われる、大人げない程手間を掛けた劇中劇(TV版でも使われた手法)、新キャラの立ち位置、観る人の気持ちをきちんとラストに向けて盛り上げる構成、などなど。
ラストのライブシーンは、本当に圧巻です。アレを3DCGではなく、手描きで描いたアニメーターさん達の根性、サービス精神。これはもう愛だ!としか^^;
 結果として、"出来はどうだったの?"と言われれば、こんな理屈をこねくり回す前に、"最高!"と、笑顔で返す事になる。そんな素敵な作品でした。

【裏】
アイマスを知っている事が前提になってしまっている事は否定できません。実際、この映画で新規のお客を呼べるかといえば、それは否でしょう。
ここ最近のアニメ劇場版は、他のコンテンツ同様、既存のファンへのご褒美である面も強く、劇場収入+円盤の合計収入を目指しているという面が大きいのかなと。
今からアイマスに入ってくる人達は、TV版アニメ全話を観てから、映画を楽しんでね?と言う事になります。大変お手数ではございますが(笑)


■ 一つのひっかかりと、そこからの考察
 全体的な感想、評価は他の方にお任せするとして。
私が唯一ひっかかり、気になり、考察をした事。それは、「春香の携帯」でした。
 今回のストーリーもそうですが、アニメ版アイドルマスターは、765プロアイドル達の気持ちのすれ違いとすり合わせが、常にテーマとして付きまといます。
その中で、今回は「携帯電話」というコミュニケーションツールの使われ方が、もどかしさの鍵にもなっています。
アニメの中において、スマホが普通に出てくる中、春香の携帯はガラケーでした。
つまり、春香からの連絡手段は基本メールと通話であり、チャットツールなどは登場していません。ただ単に、"連絡が付かない"という事を表現する為に、この描写になったというのが正しいとは思うのですが。
でも、春香にはやはり、ガラケーが似合うと思ってしまうわけです。
 アイドルマスターというコンテンツは、アーケード版のゲームであり、その時に、このガラケーへのメールというのは、とても大きな役割を果たしました。
ガラケーへのメールというツールが持つ、話の伝わらなさと、軽いプレッシャーの力を、ストーリーの小道具として上手く使っているように見えます。
時代設定は2014年であろうに、その行動、使われたツール、その他諸々が、"アーケード版のアイドルマスター"リリース時点で止まっている事。千早のデジカメというガジェットもそうかもしれません。
765プロの彼女達は、スマホを使いこなしチャットツールで本音を話す新世代アイドル達とは、世代が違う。そんな印象を持たされたのは、制作者の計算なのか、それとも。


■ 結論ではない結感想
 今回の春香がリーダーとなって動いた内容と結果。これは、「今までの」765プロアイドルの総決算だったのかもしれません。
顔を見ての会話、相手の心理の理解、人を動かす言葉の使い方。解決は結局、売れっ子アイドルにとっては黄金に等しい、時間というリソースをつぎ込むという描写により、それが大きな決断であり、想いが伝わったという形となっています。
ドラマとしては王道過ぎて、これを現代においてそのまま持ってきたというのは、ある意味驚きではあります。

【裏】
現実にはあんなドラマは有り得ない訳ですが、アニメストーリーはあれで良いのです(^-^; どこぞの薄っぺらい現実を取り入れてドヤ顔するようなアニメは見たくもありませんナ。現実的な人間心理を描きたいなら、ガンダム位練られたストーリーを考えなさいよと。


…でも、どうしようもなく、それが似合うコンテンツなのです。アイドルマスターってやつは。